「キューバ化」を目指すベネズエラでマドゥーロ(Maduro)大統領が再選されました!

昨日は、キューバの第一の同盟国であるベネズエラで大統領選挙が行われ、チャベス前大統領の後継者で現職のマドゥーロ大統領が再選されました。キューバの新聞やテレビは、本日は兄弟国の国民の偉大な選択を称えるニュースで埋め尽くされました。(写真はGranma誌から引用しました。)

マドゥーロ大統領はキューバへの留学経験もあるキューバシンパで、今後もベネズエラの「キューバ化」はさらに加速しそうです。

他の国と違って、キューバのマスコミではベネズエラについての悪いニュースは一切流れませんが、日本や欧米諸国のメディアはベネズエラについて全く違った状況を伝えています。どちらが正しい姿を伝えているのか分かりませんが、首都カラカスのスーパーには物が無いというニュースはよく流れています。

ベネズエラのカラカス市内のスーパー(日本経済新聞より引用)

でも、これもキューバ化を目指して国造りをしている現政権の「成果」かもしれません。キューバの人々は、旧ソ連崩壊後の壊滅的な経済状況の中を生き抜いてきた経験がありますが、ベネズエラはキューバに比べると昔は遥かに豊かな国だったので、この状況が事実だとするとベネズエラの人々がどこまで耐えられるか心配です。首都カラカスの治安も、もはや世界最悪の状況になっています。

キューバのハバナ市内のスーパーの様子。

ベネズエラでは、前任のチャベス大統領が社会主義国家の建設を標榜して以来、すでに150万人以上の国民が国外に脱出し、人だけでなく莫大な資金も流出しています。実際、中南米の多くの国では、ベネズエラから避難した人々や行先の無い逃避資金による投資物件をよく目にします。多くの国民が祖国を捨てる状況は、ベネズエラの「キューバ化」が順調に進んでいる証左かもしれません。こちらの記事をご覧ください。

ベネズエラのカラカス市内の様子(日本経済新聞より引用)。

ベネズエラもキューバを見習って、現政権を支持する人々には食糧等の配給が実施されているらしいですが、配給の恩恵に与れない人々がゴミの山を漁って生きている姿も伝えられています。キューバでもベネズエラでも、逃げる金や元気がある人はとっくにいなくなり、現政権の支持者か祖国に残って生きるしか術の無い人々によって、今後の社会主義国家の建設が進められそうです!

 

よろしければ、こちらの記事もご覧ください。

キューバは政権が移行しても何も変わらない国です?

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