ヴィセンテ・フェリウ(Vicente Feliú)キューバのあの時代にもフォークのシンガー・ソング・ライターがいました!

 

先週末は、海岸通り(Malecon)沿いにあるヒスパニッック文化センターに、ヴィセンテ・フェリウ(Vicente Feliú)というキューバのシンガー・ソングライター(Cantautor)のコンサートに行ってきました。

300人位収容する小規模なホールです。ハバナでは昔の建物を改修したこうした施設が沢山あり、毎週末にコンサートなどのイベントが行われています。

さて、ヴィセンテ・フェリウ(Vicente Feliú)といっても日本ではあまり知られていません。1947年11月11日 生まれで、この日は彼の70歳の誕生日を祝うコンサートでした。キューバ革命は1959年に起きましたので、彼はまさしくキューバ革命の時代を生きてきた歌手です。

1960年代や70年代には、アメリカや日本でフォークのシンガー・ソングライターが活躍しましたが、彼はその時代にキューバで活躍した歌手のようです。コンサートが始まると彼のやさしい歌声に全ての観客が癒されています。You Tubeで見つけた彼の最近の映像です。彼のヒット曲の一つCréeme(僕を信じて)です。キューバでは、体制を批判するようないわゆるプロテスタント・ソングは歌えないでしょうが、彼の歌を聴くと、いつの時代にもどこの国でも、人々の生活あり、人生の喜びと悲しみがあり、そして男女の恋する気持ちがあるのだと感じます。

Créeme
 
Créeme,
cuando te diga que el amor me espanta,
que me derrumbo ante un “te quiero” dulce,
que soy feliz abriendo una trinchera.

Créeme,
cuando me vaya y te nombre en la tarde
viajando en una nube de tus horas,
cuando te incluya entre mis monumentos.

Créeme,
cuando te diga que me voy al viento
de una razón que no permite espera,
cuando te diga: no soy primavera,
si no una tabla sobre un mar violento.

Créeme,
si no me ves y no te digo nada,
si un día me pierdo y no regreso nunca.
Créeme,
que quiero ser machete en plena zafra,
bala feroz al centro del combate.

Créeme,
que mis palomas tienen de arco iris,
lo que mis manos de canciones finas.

Créeme, créeme,
porque así soy
y así no soy de nadie.

(1975)

この日のコンサートは、Créeme(僕を信じて)に始まり、この曲で終わる約20曲で構成され、ゲスト出演の歌手(写真はSílvio Rodríguezという歌手)との共演やトークも含めて約2時間があっという間に過ぎました。
 
 

それにしても、オーケストラのバックも付いたコンサートの入場料が10CUP(約45円)というのは信じられません。

キューバは貧しくて、生活するには苦労が多い国ですが、レベルの高い芸術や文化活動が気軽に楽しめる不思議で魅力的な国です。

 

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