週末はキューバ人向けのイベントも楽しんでいます!

このブログでも度々取り上げていますが、キューバでは様々な文化行事が気軽に楽しめます。イベントのスケジュールを知るのに便利な情報源として重宝しているのが、セニョーラが購読している「Dónde y Cuándo」という月間のアナログ小冊子です。ハバナ在住の外国人らがボランティアで編集して、安価な料金で販売しています。

2月4日(日曜日)の夕方は、5時からCasa del ALBA Cultural de La Habana(ハバナ市ALBA文化の家)という所で、キューバの吟遊詩人(Trova Cubana)によるギターの弾き語りコンサートがあるらしいので出かけてみました。

コンサート会場は、私たちの住むミラマール地区と旧市街の間にあるベダード(Vedado)という地区にありました。この地区は、ハバナ大学や以前にこのブログでもご紹介した「キューバ国立劇場(Teatro Nacional de Cuba」などがあり、キューバの現在文化や芸術の中心地でもあります。会場の近くには、有名なキューバ国立バレイ団(Ballet Nacional de Cuba)」の本部ビルもあります。

  

芸術家も多く住んでいるらしくて、街を歩けば画家のアトリエや画廊を見かけます。

さて、コンサート会場に着いて分かりましたが、会場名のALBAとは、キューバとベネズエラなど、中南米の左翼政権の国が中心となって結成している「米州ボリバリアーナ同盟(Alianza Bolivariana para los Pueblos de Nuestra América)」のことでした。会場の入り口には、フィデル・カストロ議長とチャベス大統領の写真が国旗と共に掲げられています。

  

会場の奥には、キューバの歴史上の有名人物が描かれた大きな絵が掲げられています。

さて、予定の5時を少し過ぎてコンサートが始まりました。入場料は何と無料でした! 小さな会場ですが、観客のほとんどはキューバ人で、外国人は私たちだけのようでした。タダと言っても、出演者はギャラ無しのボランティアでも、会場や音響装置の借り上げなどの経費が掛かっているはずなので、この文化活動はキューバ政府かALBAが出す何らかの補助金で賄われていると想像します。

  

コンサートが始まって分かりましたが、キューバの吟遊詩人(Trova Cubana)とは、先日ご紹介したヴィセンテ・フェリウ(Vicente Feliú)と同じく、シンガーソングライター(Cantautor)のことでした。どの歌手も、アコースティックギターによる弾き語りで聴かせてくれます。歌詞の内容は、ラテンの世界の定番である恋(Amor)から人生の喜びや悲哀まで様々ですが、どの歌のメロディーも美しくて心が癒されます。

  

キューバでは、かつて米国のフォークソングブームの中心だったボブ・ディラン、ジョーン・バエズ、さらにピーター・ポール&マリー風の歌手やグループがまだ活躍しているようです。

  

イヤー、美しい歌声とアコースティックギターの澄んだ音色に魅せられて、1時間半があっという間に過ぎました。音楽のことはよく分かりませんが、どの歌手も東京に来てラテンの店でアルバイトをすれば、それなりに稼げるのではと思いました。タダでこんな素晴らしい時間を過ごさせてくれるキューバ、そしてALBAに感謝です!

  

さて、コンサートの後は少し小腹が空いたので、セニョーラの提案で、一昨年に日本の首相が来られた時に泊まれれたホテルのそばにある「街角のカフェ(Café de la Esquina)」という店に寄り道しました。こちらは、先ほどのコンサート会場と違い、お客は外国人ばかりです。(このカフェは別の記事で詳しく紹介する予定です。)

  

モヒートとサングリアを飲みながらおつまみを注文しました。

  

生ハムのピザ生地包み焼きは、出てくるのに時間がかかりましたが、空きっ腹には実に美味しかったです。例によって、キューバ名物の野良猫がテーブルの下でおこぼれを狙っています。ここでは、カクテル2杯とボリュームたっぷりのおつまみに、チップ入りの合計で15.4CUC(兌換ペソ=ドル)払いました。日本外国人向けの値段とはいえ、東京の同レベルの店よりはずっと安いです。

  

帰りは、またハバナ市の庶民の足である2両連結バス(Gua Gua)に乗って帰りました。因みに、乗車賃は二人で往復2CUP(キューバペソ)です。

ハローキティのTシャツを着た女の子がお父さんと一緒に見ているアニメが面白そうなので、一緒に見させてもらいました。

アパートのそばの停留所で降りて、今夜のお楽しみは終わりです。それにしても、コンサート代がタダ、素敵なカフェで1700円ちょっと払い、バス代が10円以下とは驚きです。キューバ人と外国人の生活空間をうまくハシゴすれば、週末の夜を楽しむのにハバナほどコスパの良い街は世界中にあまり無いのではと想いました。

 

 

よろしければ、こちらの記事もご覧ください。

ヴィセンテ・フェリウ(Vicente Feliú)キューバのあの時代にもフォークのシンガー・ソング・ライターがいました!

キューバでは週末に芸術や文化が気軽に楽しめます!

キューバが生んだ世界的なジャズ・ピアニストチューチョ・バルデス(Chucho Valdés)のコンサートに行ってきました!

 

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


ページ上部へ戻る