「007 スペクター(007 Spectre)」の感想と評価(不死身のプレイボーイエージェントは永遠です。)

日本では12月4日公開予定の「007 スペクター(007 Spectre)」は、先日旅行したヨーロッパ各国と米国、さらにパナマでも先行上映されて大ヒットしています。先週末に、いつものVIP映画館で観てきました。
英語版の公式予告編(Official Trailer)はこちらです。
まずは、「映画.com」の解説を引用させていただきます。
ダニエル・クレイグが4度目のジェームズ・ボンド役を演じる「007」シリーズ第24作。前作「007 スカイフォール」に続きサム・メンデス監督がメガホンをとり、レイフ・ファインズ、ベン・ウィショー、ナオミ・ハリスら共演陣も続投。新たなキャストとして、ボンドガールとなるモニカ・ベルッチ&レア・セドゥー、「SHERLOCK シャーロック」のアンドリュー・スコット、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のデビッド・バウティスタ、そしてオスカー俳優のクリストフ・ワルツらが参加。「スカイフォール」で焼け残った写真を受け取ったボンドは、そこに隠された謎を追って単身メキシコ、ローマと渡っていく。その過程で悪名高い犯罪者の美しい未亡人ルキア・スキアラと出会ったボンドは、悪の組織スペクターの存在を突き止めるが……。
1954年以来の東宝「ゴジラ」シリーズの28作品には負けますが、1962年からの「007」シリーズも今回で24作目というのは凄いですね。もう半世紀以上続いています。
ところで、私、「ゴジラ」の映画は全て観ていますが、「007」の方は、ショーン・コネリーとロジャー・ムーアが主演した初期の頃の作品は観ていますが、1980年代の後半以降は「抜け」があります。最近になって、ダニエル・クレイグが主演している作品については、3年前に公開された「007スカイ・フォール」だけをビデオかテレビで観ている程度です。
熱烈な007ファンではない私ですが、この最新作を観て、007シリーズが世界中で絶大な人気を得てきた理由を再認識しました。今回の作品も相変わらず支離滅裂なストーリー展開ですが、大人が暇つぶしに観るための映画と割り切れば、まさに超一級の娯楽作品です。2時間半の上映時間はあっという間に過ぎました。
では、映画を見ての感想とコメントです。なお、写真はこちらのサイトから引用させていただきました。
♥大人向けの娯楽映画である007には、お色気要素としていわゆる「ボンドガール」が必ず登場しますが、今回の作品にも、メキシコ、イタリア、さらにオーストリアと3人登場します。東京も舞台となっているので、1967年公開の「007は二度死ぬ」以来の日本人ボンドガールの登場を期待しましたが、残念ながら現れませんでした。イタリアの彼女はボンドがメキシコで殺害した悪党の妻、オーストリアの彼女はボンドの長年の宿敵の娘という設定も、敵対する側にいる女性がボンドのプレイボーイ手腕によって寝返るといういつものパターンを踏襲しています。これまでの作品と同じく、ボンドはこれらの女性に恋(スケベ)心を持って接近しているのか、あるいは仕事上の情報を取るために接近しているのかはよく分かりません。多分両方でしょう。なお、イタリアの彼女は、私が知る限り、007シリーズ史上最年長のボンドガール(熟女)です。
♥何人かの脇役のうち、最高に光っていたのは、悪の組織「スペクター」の下部組織を実力で乗っ取り、執拗にボンドの命を狙う巨漢男です。特に、ローマでのカーチェイス、オーストリアのアルプス山中でのボンドが操るセスナ機との対決シーン、アフリカの砂漠を走る列車の中での格闘シーンは、この巨漢男の圧倒的な存在感によって盛り上がっています。
♥車が好きな方は、今回ボンドが乗り回す最新モデルのアストン・マーチン(Aston Martin)が気になると思います。「009」用に用意されたアストン・マーチンを、007のボンドがちゃっかりかすめます。ロンドンからローマまでにどうやって運んだのかと疑問に思いますが、007に不可能の文字はありません。ローマ市内を流れるテベレ川沿いで、ボンドが乗るアストン・マーチンを巨漢男がチェイスするシーンは圧巻です。巨漢男が乗っているのはおそらくフェラーリかランボルギーニかと思いますが、ボンドが乗る車と同じくらいの性能のスーパーカーです。それから、この映画では、アストン・マーチンの最新モデルだけでなく、クラッシックな復刻モデルも登場するのでお楽しみを!
♥今回の作品では、「爆発シーン」の見せ場が目立ちます。最初のメキシコでのビルの爆発シーンはCG技術を駆使したものと思われます。ペクターの秘密基地の爆発シーンでは、実際に火薬を使用して実写したらしいです。ロンドンでのラストシーンでも、ボンドが潜入したビルに仕掛けられた時限爆弾が炸裂します。それから、ボンドが所属する英国秘密情報部「M16」の研究開発担当者「Q」から授けられた腕時計(オメガ製?)も、タイミングよく爆発してボンドの危機を救います。撮影技術の発達によって、最新作での臨場感は、昔のの007シリーズとは比較にならないくらいアップしています。
♥ボンドの上司「M」が、「00プログラム」のスクラップにより「M16」のリストラを目論む「C」と対峙する場面も面白いです。特に、「C」の「今は人の代わりにドローンを送り込めば情報が取れる時代だ」というセリフが面白いです。科学技術が発達した現在では、007もリストラの危機に直面しています。
♥不死身のボンドは、殴られてもぶん投げられても、傷一つ負わずにピンピンしています。悪の組織スペクターを操る悪党もしぶとく生き残ります。ボンドとこの悪党の間には、過去に何か経緯があったと匂わせるあたりから、次回の作品への期待感が高まります。007は永遠に不滅です。なお、今回の作品は、一応一回で完結していますが、内容をよく理解するためには、前作「007スカイ・フォール」を事前にご覧になることをお勧めします。
では、最後に日本向けの予告編をお届けします。
France(Paris)旅行(4)パリではジョエル・ロブションの世界(Le Monde de Joel Robuchon)を気軽に堪能できます。
Portugal(Lisbon)旅行(2)リスボンで、アラカンになって初めてイワシ(Sardeinha)の美味しさを知りました。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。