Dirty Granpa(ロバート・デ・ニーロ主演の映画の中で最悪、最低との評価を得ている作品ですが…。)

1月から米国で公開されているロバート・デ・ニーロ主演の「Dirty Granpa」は、パナマでは3月に入ってから公開され、彼の大ファンである私は早速観に行きました。スペイン語版のタイトルは「Mi Abuelo es Un Peligro」です。日本での公開は未定です。

映画を観終わった後にオリジナル版のタイトルを訳すと、「助平なお祖父ちゃん」ぐらいが適当かなと思いました。スペイン語のタイトルの方は、「危ない私のお祖父ちゃん」くらいでしょうか。そう、この映画では、ロバート・デ・ニーロが70歳を過ぎてもあちらの方が異常に元気なお祖父ちゃん役を演じています。

オリジナル版の予告編はこちらです。

 

ところでこの映画、全米で公開された途端に、「早くも今年の最悪の作品が決定」とか、「ロバート・デ・ニーロが出演したすべての映画の中で最低の作品」とか、ひどい評価を得ています。ちなみに、私が愛用している「IMDb(Internet Movie Database インターネット・ムービー・データベース)」の視聴者評価では、投稿者の多くが10点満点中で最低の1点ないし2点を付けています。そんな訳で今回はこの作品を、悪い意味での話題作というおかしな期待を持って観に行きました。

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以下は、映画を観てのコメントです。写真はこのサイト(IMDb)から引用させていただきました。

♥ザック・エフロンが演じる生真面目な青年弁護士ジェイソンは、事務所の上司の娘との結婚を1週間後に控えています。ところが、妻を亡くしたばかりの祖父のディック(ロバート・デ・ニーロ)に頼まれ、フロリダのデイトナ・ビーチまで一緒にドライブする羽目になります。そこで二人を待っていたのは、薬物がらみのパーティー、チンピラとのケンカ、ディスコやバーでの大騒ぎなど非日常的でワイルドな経験でした。妻の葬式後に、若い女性を求めて突然変身する老人のディックを、カメレオン的な天才俳優ロバート・デ・ニーロが演じます。

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♥ロバート・デ・ニーロの映画としては、すでに「マイ・インターン」に関する記事を書き、多くのアクセスをいただきました。「マイ・インターン」で彼が演じたベンは思慮深く紳士的な老人でしたが、今回の映画で彼が演じるディックは奔放で品のない老人です。キャラクターが正反対の人物を完全に演じきるロバート・デ・ニーロの凄さを再認識しました。

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♥ディックお祖父ちゃんは、女性を追いかけるだけでなく、チンピラを叩きのめすなど、老人にしてはやけに元気です。それもそのはず、この映画の中で彼は陸軍特殊部隊(グリーンベレー)の出身であることが明らかになります。ロバート・デ・ニーロは、「タクシードライバー」ではベトナム戦争の後遺症に犯された病的な主人公(トラヴィス)を演じましたが、この映画ではいつまでも若くて元気な退役軍人を演じています。彼は代役なしで、片腕の腕立て伏せやパワフルなアクロバットシーンを演じますが、72歳になってもこの筋力を維持しているのは驚きで、やはり並大抵の俳優ではありません。

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♥この映画は、全編に渡って下品な言葉や行動の連続ですが、はじめは婚約者からのチェックのための電話やメールに怯えていた孫のジェイスンが、肩書きや見栄を捨てて人生を謳歌する祖父の生き方に同調していく過程が面白いです。しまいには、ディックとそりが合わなかったジェイソンの父親までも仲間に加わります。

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♥日本では放送禁止になるような用語が連続するこの映画ですが、妻の遺言に従って、人生を最後の瞬間まで謳歌しようとするやもめ男の生き様を大げさに描いた娯楽作品と割り切れば、結構楽しめる映画です。そして何よりも、いつまでも衰えを知らない俳優ロバート・デ・ニーロの偉大さを再認識させてくれた作品でした。

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♥なお、この映画はクレジットの字幕が出てからさらにオチのシーンが続きます。何やら結婚式のシーンと思いきや、生まれたばかりの子供の洗礼式です。そこで洗礼されている子供はなんと…。ネタバレになるためこれ以上は語りません。この映画は、ロバート・デ・ニーロのファンの方にはぜひ観て欲しい作品です。

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