キューバは北朝鮮の数少ない友好国の一つです!

このところ鳴りを潜めていますが、日本の外交で今一番やっかいな問題の一つは、近隣国の北朝鮮による度重なるミサイルの発射や核実験でしょう。その北朝鮮の外務大臣がキューバに来て、11月22日にはこちらの外相と会談しています。会談の内容は明らかにされていませんが、おそらく米国のトランプ政権から圧力を受けている国同士の連帯関係を深め、今後も共に戦おうとの決意を確認したというところでしょうか?(写真はGranma紙から引用しました。キューバと北朝鮮の国旗は、青と赤の色を使って星をあしらうなど、何となく似ていますね。)

(後日談ですが、11月25日には、ラウル・カストロ国家評議会議長とも会談されたようです。)

1959年のキューバ革命以来、キューバと北朝鮮は反米や「反帝国主義」を共通政策として友好関係を保ってきました。キューバは、韓国とは経済関係はありますが外交関係は無く、北朝鮮とは相互に大使館を設置しています。1970年代から80年代にかけては、北朝鮮は海外に派遣されたキューバ兵向けに大量の武器を供与しており、旧ソ連崩壊後も、地球上に残る数少ない社会主義政党独裁の国同志として連帯しています。また、1年前にキューバのフィデル・カストロ前国家評議会議長が逝去した際には、北朝鮮は3日間の哀悼期間を定めるなど最大限の弔意を表しています。

両国は、今も米国から経済制裁を受け、北朝鮮は再びテロ支援国家に指定されています。北朝鮮に対する制裁には日本も含めて米国以外の多くの国も参加している点で、キューバと北朝鮮の状況は違いますが、こうした中でキューバは北朝鮮の立場に理解を示す数少ない国の一つになっています。キューバでも北朝鮮によるミサイル発射のニュースが流れますが、それと同時に朝鮮半島の近海に空母などを派遣して軍事的な威嚇を行う米軍の様子も伝えるなど、北朝鮮の立場を「理解」する姿勢を示しています。

キューバから世界を見ると、いろんな見方があるんだと感じます。日本で流れる北朝鮮関係のニュースと言えば、ミサイル、核開発、独裁者など視聴者に悪いイメージを植え付けるものばかりですが、キューバと同じく北朝鮮にも、そこで暮らす人々の喜びや悲しみがあり、愛すべき社会や文化や伝統がきっとあると思います。

 

よろしければ、こちらの記事もご覧ください。

トランプ政権による対キューバ政策の見直し!今後もどっちもどっちの奇妙な関係が続きそうです…。

 

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