自然災害大国の日本はキューバの防災システムから何かを学べるかもしれません。

日本に一時帰国すると、超大型の台風21号の来襲に引き続き、9月6日には北海道で震度7の地震が発生し、日本は常に自然災害の脅威に晒されていることを改めて実感しました。日本の最近の自然災害による被害の様子については、キューバでもニュースになっていたようです。(以下の写真はGranma紙から引用しました。)

 

自然災害と言えば、昨年9月にキューバで体験したハリケーン・イルマからもう1年が経ちました。

ハリケーン・イルマ(IRMA)がキューバを襲っています!

ハリケーンがもたらす洪水等は、キューバにおける自然災害の中で最も深刻ですが、カリブ海地域の他の島嶼国や米国の沿岸地域と比べて、キューバにおける死傷者数等の被害は極めて小さいことから、近年その防災システムの有効性が世界中から注目されています。

キューバはハリケーン・イルマ(IRMA)の被害から急速に立ち直っています!

キューバにおける防災システムの中心は、首都ハバナ市にある全国市民防衛本部(Estado Mayor Nacional de Defensa Civil)です。県、市町村、地区レベルにも市民防衛(Defensa Civil)の組織と人員が存在し、ハザードマップや防災計画の作成、避難のオペレーション等を行っています。ハリケーン来襲時には、気象庁の予想等に基づき本部から関係省庁や各レベルの組織に必要な対応について指令(命令?)が出され、国民はこれに従います。また、毎年5月から6月には全国レベルでメテオロ(Meteoro)という市民参加型の避難訓練が行われ、同時に防災計画の検証等が行われます。さらに、各省庁、企業、病院、学校等の組織でも、防災に関する啓発活動や訓練が随時実施されています。

経済運営など多くの問題を抱えているキューバですが、社会主義的な全体指導体制が成せる技とは言え、教育や保険医療と並んで防災のシステムについても諸外国が学ぶべき点が多いと感じます。

 

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