キューバで生活するにはCUCとCUPの「二つの経済世界」を行き来する必要があります。

すでにお伝えしましたが、かつての中国のように、キューバの通貨ペソには主に外国人が使うCUCとキューバ人が使うCUPがあります。1CUCは1米国ドルと等価で、現在のレートでは111円から115円の価値があります。1CUCは1CUPの24倍の価値があり、現在1CUPは4.5円前後の価値があります。

計画経済のキューバでは、市場メカニズムが機能していないため、生活必需品の供給がしばしば滞ります。この頃は、どこの外国人向けスーパーにも、皿洗い用の洗剤が見当たりません。以前に4CUC(450円程度)で買ったスペイン製の洗剤の残りもわずかになってきました。

セニョーラが知り合いのキューバ人から得た情報では、CUPが通用する店には置いてあるとのことなので、この週末はキューバ人向けのペソ(CUP)を持って買い物に出かけました。

キューバの庶民が利用している「Gua Gua」と呼ばれるこの中国製の二両連結バスの料金は、なんと一律1CUP(4.5円)です。車内はこんな感じで、のどかな雰囲気が漂います。それにしても、二人分の乗車賃が10円以下というのは驚きです。

旧市街に近い、適当な場所でバスを降りて歩くことにしました。

メインストリートには、立派なカトリック協会が建っています。

メインストリートを一歩入ると、庶民的なキューバ人の生活が見えてきます。

ハムとチーズが挟まった大きなキューバ風サンドイッチのお値段は10CUP(45円)です。

露天の店では、肉や野菜を売っています。

生活用品を売っているらしい店を探して歩いていると…。

キューバ人が使っているようなマーケットがありました!

例によって品揃えは乏しいですが、お目当の洗剤がありました。

ちなみに、キューバの庶民が使っているキューバ国産の洗剤や石鹸はこんな感じです。

帰りは荷物が多いので、旧市街からキューバ人が「Almendron(アーモンドのお化け?)」と呼んでいる、1950年代のアメ車を改造した乗り合いの定期路線タクシーに乗りました。中も外もポンコツで、もちろんエアコンなどは付いていません。

車内はこんな感じです。前の席の運転手の右側には、カップルの客が座っています。アパートのそばまで行って、料金は一人20CUP(約90円)、二人で180円くらいです。行きのバスが二人で10円以下でしたので、かなり高いですが、旧市街まで二人で往復した交通費の合計が200円以下というのは驚きです。ちなみに、同じ距離を外国人向けのCUCで払うエアコン付きの快適なタクシーに乗ると、最低30CUC(3500円程度)はかかります。

さて、気になるキューバ製のこの洗剤の値段ですが、25CUP(112円)でした。CUCで買う外国製の洗剤に比べると質は落ちますが、一応お皿の油汚れは落ちるので、これで十分です。

キューバに存在するCUCとCUPという「二つの経済世界」は、実に興味深いです。

 

よろしければ、こちらの記事もご覧ください。

キューバは、旅行するのと生活するのでは全く違う国です。(その1)

キューバの二つの通貨の価値をアイスクリームで体験しました!

 

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