• 2015.9.15
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「アラカン男の独り言」「楽天」の新社屋の正体は「社畜」養成のための「強制収容所」?

「楽天」は、二子玉川ライズの「楽天クリムゾンハウス」内に完成した新社屋を一般公開しました。全社員の約8割にあたる約1万人を「収容」し、毎週1回実施される全員参加による「朝礼」用のスペースも確保されているそうです。

「ハウス」と名付けた理由について同社の広報は、「一つ屋根の下、家のように心地よく快適に仕事ができる」と話しています。

なにせこの会社では、社員(収容者)は、朝・昼・晩の食事に無料でありつけ、シャワー、語学学習室、ライブラリーなどの施設も無料で使用できるそうです。さらに、社屋の中のカフェ、フィットネスクラブ、ヘアサロン、クリーニングなども安く利用でき、専用のクリニックや託児所、さらにコンビニや接待用の高級レストランまで備えているそうです。

「楽天」は5年前から、社内の公用語を英語にするなど、日本の会社の中ではいち早くグローバル化に対応する姿勢を見せていました。しかしながら、「楽天」という社名、さらに経営陣の顔ぶれや言動に何となく胡散臭いものを感じていましたが、ここに来てようやくこの会社の正体が見えてきた気がします。

「楽天」の広報のコメント通り、ここに「収容」してもらえれば、確かに「一つ屋根の下」で仕事も私生活の時間も過ごせます。しかしながら、そんな時代錯誤的なライフスタイルは、現代に生きる人間にとって果たして「心地よくて快適」でしょうか。

物価の高い東京で暮らす安月給の若いサラリーマンにとっては、独身寮や社宅に住んで、会社で3食をタダでご馳走になり、仕事以外の「私生活」の時間も会社の空間と施設を利用させてもらえれば、経済的には「楽」で、「天」国のように心地よくて快適に感じるかも知れません。でも、タダの夕飯に釣られて不必要な残業も多くなり、人間関係や住む世界も狭まるなどのリスクも大きいです。

アフター5は仕事のことは忘れ、会社での地位や肩書きが通用しない世界を覗いて経験するほうが、人生をはるかに有意義で楽しく過ごせると思います。「楽天」のある二子玉川や東急田園都市線の沿線には楽しくて素敵なスポットが沢山あります。特に若い社員の方には、社畜として飼い馴らされる前に、会社という名の「収容所」を脱走されることをお勧めします。

さらに、アラカン男のお節介ですが、「楽天」のために敢えて言います。同じ顔ぶれで、毎日大半の時間を同じ空間で過ごした上に、会社が植え付ける独自の価値観を共有するように養成された社員(畜)の集団が、価値観が多様化している現在のグローバル社会のニーズに十分に対応できるかは疑問です。この「楽天」の将来を想像すると、間違ってもこの会社の株は買いたくないですね。

過剰なまでの福利厚生サービスに投資する金があったら、給与として全社員に還元し、ヨーロッパのラテン国のサラリーマンのように、毎年1ヶ月間くらいは会社の仕事を忘れてバカンスを楽しめるようなシステムを作るのが、真にグローバル化した会社だと思います。

 

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