「愛を積む人」アラカン世代にオススメのこの一本。泣けます!

仕事の用事で一週間日本に戻ることになり、パナマ→LA→東京(羽田)の長旅をしました。

狭い飛行機での長旅は疲れますが、普段観ることができない映画をビデオでまとめて鑑賞するにはいいチャンスです。

昼頃パナマを出発し、LAまでの6時間で下記の2本の最新作を英語版で観ました。

 

「マッドマックス 怒りのデス・ロード(MAD MAX Fury Road)」

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オフィシャルサイトはこちらです。

1979年にメル・ギブソン主演で公開されたオーストラリア映画「マッドマックス」シリーズはパート3まで製作されましたが、今回実に27年ぶりに主演を交代して復活しました。

資源が枯渇した未来社会が舞台の割には、改造車が砂漠を暴走してやたらと燃料を浪費しまくるのが気になりますが、メル・ギブソン流のナンセンスなまでのアクション・バイオレンス精神は今回も完璧に引き継がれていて、一瞬たりとも飽きさせません。暇つぶしに観るには楽しい映画です。

 

「インサイドアウト(Inside Out)」

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オフィシャルサイトはこちらです。

「トイ・ストーリー」などを手掛けたディズニー/ピクサーの最新作です。なぜか邦題は「インサイドヘッド」となっています。

結論から言うと、宮崎アニメと同じく、子供も大人も十分に楽しめる映画です。宮崎アニメにも少女が主人公で登場しますが、頭の中の感情を映し出すという発想には脱帽です。ピクサー社のみならず、米国でこのレベルのアニメが出続けると、日本の作品が2002年の「千と千尋の神隠し」以来のアカデミー長編アニメ映画賞を奪還するのは難しいですね。

 

さて、夜中の1時過ぎ(パナマ時間では3時過ぎ)に経由地のLAを出発しました。睡魔に耐えられず、まずは爆睡。目が覚めて、前から観たかった次の邦画を観ました。

 

「愛を積むひと」

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オフィシャルサイトはこちらです。

原作本があるようですが、アラカンくらいの世代の夫婦が、第二の人生を大自然の中で暮らしはじめ、夫は妻の願いで石塀造りを始めるという舞台設定です。樋口可南子演じる主人公が、生きている間に伝えられなかった想いを残された夫に手紙で伝えるという、ややご都合主義的なストーリーですが、人生の悲哀や人間の優しさがジーンと伝わってきて、泣かせてくれる作品です。

以下、ネタバレしないように感想とコメントを述べます。

♥映画のシーンの中心は北海道の美瑛です。私事ですが、息子がまだ幼い頃に、我が家3人ともう亡くなった母親の4人で行った夏の北海道旅行で美瑛を訪れたことがあり、ラベンダーが咲き誇る夏の美しい風景を思い出しました。

♥ほぼアラカン世代の樋口可南子は適役ですが、彼女より若い佐藤浩一の方は実物より老け役を演じているので、演技にややぎこちない部分があります。

♥主役夫婦の一人娘役のクールビューティー北川景子もまずまずの演技です。子供は必ずしも親が望むような人生を歩んでくれないけれど、結局、子供は自分の人生を自分で選ぶことで人間的に成長し、親とも対等に向かい合えるようになるのでしょうか。

♥主役の2人より光っていたのが、昭和生まれの無骨な男を演じる名脇役の柄本明です。柄本明は杉咲花演じる高校生の義父役を演じますが、高校生の母親である妻とはやけに年が離れているみたいで、映画の中では語られませんが何か訳ありの過去を連想させます。

♥バックに流れるナット・キング・コールの「スマイル(Smile)」もオールディーズ好きのアラカン世代にはたまらないですね。かつて自分で揃えたオーディオセットでLPレコードを聴かれた方も多いと思います。

 

いい映画を観てからまた少し寝て、軽い朝食をいただき、日曜の朝5時前に羽田空港に到着しました。これから一週間の日本滞在です。

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この夜再会した息子は、かつて一緒に北海道旅行した頃の倍の身長になって、今は親から離れて自分なりの人生を歩んでいます。この日は、彼女と一緒に私を今話題の焼き鳥居酒屋に連れて行ってくれました。長旅でかなり疲れていましたが、若い二人からエネルギーを貰って元気になりました。(この居酒屋については別の記事で取り上げます。)

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(なお、冒頭のアイキャッチ画像はマキシモ・ノバズさんの写真を使わせていただきました。)

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