「José Martí(ホセ・マルティ)」はキューバで一番よく見かける人物です。

日本でキューバ革命の英雄と言えば、フィデル・カストロとチェ・ゲバラが有名です。でも、この二人の英雄が崇拝していた「José Martí(ホセ・マルティ)」という人物はあまり知られていないと思います。1853年1月28日生まれのこの文学者・思想家は、19世紀後半のキューバのスペインからの独立運動に参加して命を落としましたが、社会主義国のキューバでは建国の使徒(apóstol)として崇められています。フィデル・カストロは、彼の生誕100周年の1953年に最初の革命蜂起を企てましたが、失敗して投獄された際に「この事件の首謀者は誰か」と尋問され、「ホセ・マルティである」と答えたという逸話は有名です。
首都ハバナの国際空港にはホセ・マルティの名が冠されていますが、キューバでは至る所で彼の胸像や銅像が置かれています。
さて、1月28日はホセ・マルティの生誕165周年ということで、他に大したニュースネタが無かったせいか、この一週間の新聞やテレビは思想教育も兼ねて彼に因んだ記事や番組で埋め尽くされました。(以下の写真はGranma紙から引用しました。)
彼の生誕記念日には、昔からたいまつを焚いた記念行事が行われるそうですが、今年も27日(土曜日)の夜に、ラウル・カストロ議長ほか政府の要人と多くの市民がハバナ大学の広場で行進を行いました。
クライマックスは翌日28日(日曜日)に旧市街の革命博物館前の広場で行われたホセ・マルティの新しい銅像の除幕式です。昨夜に引き続き、この日も早朝から政府の要人が勢ぞろいです。
私は初めて知りましたが、この銅像はホセ・マルティが独立戦争に参加する前に長年滞在した米国NYのセントラルパークにあるオリジナルのレプリカだそうです。
こうしてホセ・マルティ週間のフィーバーが収まりましたが、キューバにまた一つ彼の像が増えました。因みに、キューバにはフィデル・カストロの像は、彼の遺言に従って一つも見当たりません。ホセ・マルティに遠慮したのでしょうか?
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