死んでからキューバを儲けさせる男(その2)アーネスト・ヘミングウェイ(Ernest Hemingway)

前回のチェ・ゲバラに続いて、米国の文学者アーネスト・ヘミングウェイ(1899-1961)の登場です。米国にある彼の生家やフロリダ州キューウエストにある博物館は、今でも観光名所となっているそうです。でも、彼が人生の三分の一を過ごし、1954年のノーベル文学賞の受賞を決定付けた小説「老人と海」の舞台にもなったキューバには、彼に因んだ多くの観光名所が存在し、今なお世界中から多くのファンが訪れています。
【ハバナ市旧市街】
【フロリディータ(Froridita)】
まずは、ハバナ旧市街の観光(Obispo)通りの入り口にあるレストラン・バー「フロリディータ」です。
彼が座ったバーカウンターの定席は今でも保存されています。彼が好んだとされる砂糖抜きのダイキリは「パパ・ヘミングウェイ」と呼ばれ、観光客がいつも注文するこの店の定番カクテルです。一杯6CUC=6ドルと結構高めなので、このカクテルの売り上げだけで、キューバはいくら儲けているのか計り知れません。
【ラ・ボデギータ・デル・メディオ(La Bodeguita del Medio)】
フロリディータと並んで、彼が愛したと言われるレストラン・バーですが、頻繁に通ったかどうかは定かではないそうです。でも、いつも観光客で溢れています。ちなみに、この店の支店をバラデロやトリニダーでも見かけました。東京の下北沢にも似たような名前の店がありますね。
ここの名物は、これも砂糖抜きのモヒート(Mojito)です。一杯5CUC=5ドルで、おそらく今まで天文学的な売り上げを記録していると思います。ヘミングウェイは健康に気を使ったのか、甘いものを好まなかったのか分かりませんが、私は個人的には砂糖を入れた普通のモヒートの方が美味しいと思います。でも、彼の好みを試すために、一度はトライしてみる価値があります。
【ホテル・アンボス・ムンドス(Hotel Ambos Mundos)】
フロリディータからオビスポ通りを海に向かった歩いたところにあります。
ヘミングウェイが1930年頃に泊まって、原稿を書いたという5階の一室が今でも保存されています。
【エル・チャンチュジェロ(El Chanchullero)】
このブログでも紹介しましたが、ヘミングウェイが決して来なかったことを売りにしているレストラン・バーもあります。ヘミングウェイに託ければ何でも商売になります。
ハバナの街で見つけた素敵なバル・カフェ・レストラン(その3)「エル・チャンチュジェロ(El Chanchullero)」
【ハバナ市の郊外】
【ホテル「老人と海(El Viejo y El Mar)」】
ハバナ市の西の郊外にあるマリーナ・ヘミングウェイにある「老人と海」というホテルです。
前庭のプールには、カジキマグロを釣り上げたヘミングウェイの模型が浮かんでいます。
【ヘミングウェイの邸宅(博物館)】
ヘミングウェイは海のそばに住んでいたのかと思いきや、「老人と海」を書いたフィンカ・ビヒアという広大な邸宅はハバナ市の内陸側にあります。この日は、日曜日で閉まっていましたが、仕事部屋などの内部や彼が使っていたボートなどを見ることができます。
【コヒマル(Cojimar)】
彼の邸宅から、おそらく車で1時間弱はかかるであろうコヒマールという漁村は、彼がいつも趣味の釣りに出かけた場所として、また「老人の海」の舞台になった場所としても有名です。バラデロ(Varadero)などの観光地への行き帰りに寄るのが便利です。
ここにある「ラ・テラサ(La Terraza)」というレストラン・バーにも、飲兵衛だったヘミングウェイの定席が保存されています。
店内には、彼に因んだ多くの写真が掲げられています。もちろん、砂糖抜きのモヒートも飲めます。
近くの公園には、彼を記念して村人が建てた胸像があります。なお、先月のキューバを襲ったハリケーン・イルマにより、海沿いにあるコヒマールも多くな被害を受けましたが、現在地元の住民の方による復旧作業が進行中です。
キューバには、これからもヘミングウェイの足跡を辿りに世界中から多くの観光客が訪れ、キューバに莫大な観光収入をもたらしてくれるでしょう!
「フロリディータ(Froridita)」への行き方はこちらです。
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