「アラカン男の独り言」アメリカが第2の独立記念日(Independence Day)を祝う日…。

7月4日はアメリカの独立記念日(Independence Day)ですが、CNNやFOXなど主要メディアを見ても、あまりこの日に因んだ特集番組や記事は組まれていない気がします。「Independence Day」で検索すると、出てくるのは最近公開されたSF映画「インデペンデンス・デイ2」に関する記事や情報ばかりです。

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最近は「独立(Independence)」という言葉は、かつての植民地が宗主国の支配から解放されるという意味ではなく、すでに独立している国がグローバル社会の束縛や他国との関わりから解放されるという意味で使われているようです。

英国が国民投票によって「欧州連合(EU)」からの離脱を決めた翌日、ビジネスでスコットランドを訪れていた共和党の大統領候補ドナルド・トランプは、「人々は自分の国を取り戻したいと思っている。ある意味で独立(independence)したいんだ」と述べ、アメリカの国民も同じことを望んでいると主張しています。

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“People want to take their country back, they want to have independence in a sense, and you see it with Europe, all over Europe, and you’re going to have more than just, in my opinion, more than just what happened last night,” Mr. Trump said. “You’re going to have many other cases where people want to take their borders back, they want to take their monetary back, they want to take a lot of things back, they want to be able to have a country again.” 

ちょうど1年前のこのブログの記事「Born on the Fourth of July in the USA. 7月4日にアメリカで生まれて」で、ブルース・スプリングスティーン(Bruce Springsteen)が1984年に歌った名曲「Born in the USA」を取り上げました。

この歌の主人公は当時あった徴兵制度により、強制的にベトナム戦争に駆り出されます。世界一の国に生まれた俺が、ちょっと不良なだけで、どうして黄色い人間(アジア人)を殺しに出かけなくちゃならないんだ!ブルース・スプリングスティーンの怒るような歌声と強烈なギターサウンドが圧倒的な迫力で迫ります。

この歌の主人公のような不満を抱える貧困層の白人たちは、いまやドナルド・トランプの隠れた支持者になっているかもしれません。なにせアメリカが「独立」すれば、もうこの国に生まれた人間が他国のために命を落とすことはなくなりますから…。

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雇用、治安、さらに教育や医療水準の悪化は、移民たちのせいだ。ヨーロッパ大陸の遅れた国のために出す金があったら自国のために使えと主張していた英国のEU離脱派は、事前の予想に反して国民投票で勝利しました。

アメリカが「独立」すれば、もうメキシコやラテンアメリカから犯罪者が入ってくることは無い。アメリカの安全を守るために、イスラム教徒のテロリストを締め出そう。中国や日本から雇用を取り戻し、奴らが送ってくる物には高額の関税を課して、アメリカの経済的な主権を取り戻そう。日本やドイツは自分の国は自分の金で守れ。我々はそんな連中から自分の国を取り戻して、アメリカを再び偉大な国にしよう!(Let’s take our country back and make America great again !)。

私の勝手の予想ですが、マジョリティーである白人たちの見えない支持に支えられたドナルド・トランプが、大方の予想に反して11月の大統領選挙で勝利し、アメリカの第2の「独立」を目指す可能性は十分にあると思います。

 

よろしければこちらの記事もご覧ください。

Born on the Fourth of July in the USA. 7月4日にアメリカで生まれて 

 

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