• 2015.12.22
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「米連邦準備理事会(FRB)による利上げ」久しぶりにFX(外国為替証拠金取引)で大儲けと思いきや?

(ポルトガルの首都リスボンのコメルシオ広場です。青い空に太陽が燦々と輝いています。)

本日は、このブログで初めて投資に関するテーマで記事を配信します。

投資家の方、あるいは日経新聞等で経済関係の記事をご覧の方はすでにご存知かと思いますが、米国時間で先週の木曜日に世界経済に大きな影響を与える米国の金融政策が発表されました。

米連邦準備理事会(FRB)は12月16日、9年半ぶりとなる政策金利の引き上げを決めました。リーマン・ショック後の2008年12月に導入したゼロ金利政策を解除し、フェデラルファンド金利(FF金利)の誘導目標を0~0.25%から0.25〜0.50%へと引き上げました。

 

最近は、米国、EU諸国、日本とも、金利が史上最低レベルに張り付いています。日本では、お金を銀行に預けても利子はほとんど付かず、タンス預金と変わりません。また、年寄りが銀行に大金を預けると、振込詐欺に遭うリスクもあります。

こんな状況に対処するためには、銀行預金以外の金融商品に金を回すのも一案です。でも、株式、投資信託、先物、金、FX(外国為替証拠金取引)、さらに不動産等への投資はリスクがあって躊躇される方も多いかと思います。

私の経験でを言えば、このうちFXだけは、大損失の計上も含めた長年の試行錯誤によって、ようやくローリスクでハイリターンを得る可能性がある方法を見出しました。この方法とは、年に数回だけですが、確実に勝率が高いと判断した場合のみにまとまった資金を投入し、逆指値注文を使って為替市場に参入する手法です。相場が自分の予想通りに動かない場合は直ちに撤退し、予想通りに動いた場合は早めに最小限の利益を確保して、うまくいけばさらに利益を伸ばすという戦術です。専門的な話になるのでこれ以上は述べませんが、今回の米国の金融政策の変更の可能性は、私のFX戦術を試す久しぶりのチャンスでした。

 

ドル:円の動き

今回の取引で使用したFX会社が提供しているチャートです。

 

さて、米連邦準備理事会(FRB)は、米国東部時間(パナマも同じ)で12月16日の午後2時(日本時間で17日午前4時)に政策金利を発表する予定でした。

通常、米国で金利が上がれば、ドルを買う動きが強まりますが、必ずしもその通りにならないのが為替相場です。でも、今回は順当にドル買いによるドル価格の上昇を予想し、最近値下がりが激しいユーロを避け、比較的値動きが安定している円との組み合わせで参入することにしました。

16日の朝は、ドル/円の相場は121円の半ばであったため、出勤前に122.00円のレートでドル買いの逆指値注文を出しました。通常、株や一般の商品では、安くなったら買う、高くなったら売るのが定石であり、この流れで注文するのが指値注文です。私が使う逆指値注文は、安くなった売る、高くなったら買うという意味で通常とは「逆」の注文方式です。万が一、市場の予想に反して金利が据え置きになった場合には、ドルが売られる可能性もあるため、資金を分散させて121.00円のレートでドル売りの逆指値注文も入れて二刀流で勝負することもできましたが、今回はしませんでした。

さて、午後2時ちょうどに政策金利の発表が行われ、予想通り利上げのニュースが世界を駆け巡りました。この後に行われたFRB議長の記者会見などの影響で、ドル/円の相場は121円台の前半から後半までの間で乱高下したようです。でも、仕事を終えて自宅に帰った頃には、予想通りドル買いの流れが定着して、私が逆指値注文した122.00円を超えました。

その後、パナマ時間の夜に日本などのアジア市場が開くと、ドル買いの流れはますます強まり、レートは123.00円に迫る勢いでした。私は、この時点で今回の取引の勝利を確信しました。当初の戦術に従い、とりあえず損だけはしないように、レートが急に戻った場合のリスクに備えて123.30円に自動の決済注文を入れました。122.00円で買って122.30円売れば30銭x(投資した数量)の儲けです。ちなみに、決済注文を入れた段階で、レートは122.80円を超えていたため、その時点では約80銭分の利益が出ていました。

私としては、ドル高の流れがその後も続くと予想し、注文をそのまま放置すれば数日間で数円の値幅で儲かる可能性もあると思いました。最小限の利益は確保していたので、その後は利益分でさらにドルを買い足して利益を伸ばすことも考えました。ちなみに、FX市場では、1万通貨単位(通称1枚)を投資すると1円の値動きで1万円の利益(または損失)があります。その10倍(10枚)を投資すると10万円、その100倍(100枚)を投資すると一瞬ないし数日間で100万円の利益(または損失)を上げることが可能です。資本主義社会では、金を持っている人間は、ますます金を増やせる仕組みになっています。

今回私が何枚投資したかは秘密ですが、久々の大儲けかと思ったところで流れが変わり、18日になって急にレートが戻ってきました。きっと、週末になって、ドル買いをした投資家の利益確定の売り注文が殺到したのかと思います。結局、18日の午後にはレートが122.30円以下に下がり、久々の取引はわずか30銭の利益(ほんのこずかい程度の儲け)で終了しました。

投資の世界は予測が難しく、この記事を書いているパナマ時間の22日の夜11時の時点でドル/円の相場は121.00円まで下がっています(すなわちドル安円高)。30銭の値幅による儲けは少ないと思いましたが、とりあえず大損は避けられ、私流のローリスク戦法の有効性も検証できました。

FXについては、また別の機会に取り上げます。なお、サラリーマンの方がFX等の投資によって一定以上の利益を出した場合には、給与所得と合わせて確定申告をする必要がありますので念のため。

 

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