• 2015.9.1
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「アラカン男の独り言 」2020年東京オリンピックは必ず成功します。

新国立競技場の建設計画が白紙になったと思ったら、今度は大会のシンボルであるエンブレムもやり直しで、せっかく招致した2020年の東京オリンピックは、準備の初期段階から何かとケチがついています。でも、大丈夫です。必ず成功します。

「(一連のゴタゴタで)日本の恥を世界にさらした」とかいう、日本人特有の「自虐的な」論調も聞こえます。でも、全く心配する必要はありません。世界中で、何年も先の2020年の東京オリンピックに関心も持っている人などほとんどいません。私の住むパナマでは、同じラテンアメリカで来年に開催の迫ったブラジルのリオデジャネイロ・オリンピックの準備状況について知っている人など誰もいません。日本人もほとんど関心が無いと思います。

来年ブラジルで開催予定のオリンピックといえば、2014年のサッカーのワールドカップの開催時もそうでしたが、たぶん我々の常識からすれば考えられないくらい準備が進んでいないと思います。でも、サッカーの時と同じように、きっと立派な大会が開催されるでしょう。もうダメかと思われても、最後には爆発的なパワーを発揮して辻褄を合わせてしまうのが、プライドの高いラテン諸国の凄いところです。

話は逸れますが、昔、加藤一二三というユニースなクリスチャンの将棋棋士がいました。竜王戦とか王将戦では通常持ち時間は8時間程度ですが、一手指すのに何と7時間以上も長考し、残り持ち時間がほとんど無くなってもう勝ち目が無いかと思いきや、土壇場の信じられない早指しで見事に完勝することがしばしばありました、その棋風やスタイルから、「秒読みの神様」とか「1分将棋の神様」とか呼ばれたものです。今から思えば、私も好きだったこの棋士は、宗教だけでなく思考も行動パターンもラテン的だったのでしょう。

一連のゴタゴタについて誰が責任をとるのかとかいう「野暮な」議論も聞こえます。奇しくも今日、組織委員会の事務総長の方がエンブラム白紙撤回の記者会見で述べられましたが、日本には国と国民が一丸となって突き進んだ先の結果について、誰かが責任を負うシステムなど存在しないのです。上から、首相、文部科学大臣、オリンピック担当大臣、東京都知事、大会組織委員会会長とお偉方が揃っていますが、誰も責任を取らされるなんて思っていません。マスコミから総スカンの組織委員会にとっては、「それは国や東京都の仕事だろう」ですし、国や東京都にとっては「そんなはずでは無かった」で終わるでしょう。かつて、コスト計算無しに勝ち目の無い戦争に国民一丸となって突入したものの、その結果について誰に責任があるのか分からなかった体質は、最近のオリンピック開催をめぐる対応や粉飾決算した大手電機メーカーの社風にも受け継がれています。このシステムは近い将来も変わることはないでしょう。日本は昔から「連帯責任は無責任(Everybody’s Business is Nobody’s Business)」の国なのです。短期的には結論の出ない問題で議論して時間とエネルギーを浪費するより、ここは気分を切り替え、戦後の国造りや会社の発展に一丸となって取り組んだ際に発揮された国民の潜在的なパワーの活用を考えるべきです。

新国立競技場もエンブレムも再度デザインを公募するそうですが、まだまだ「十分に」時間があるので大丈夫です、ラテンの人間が土壇場で発揮するようなパワーは、日本人は元々持っています。大地震で東京が壊滅しない限り、東京オリンピックが中止されるという選択肢はありません。どうせやるなら、1964年の東京オリンピックや最近のサッカーワールドカップの開催時みたいに、みんなで一丸となって盛り上げましょう!

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(「アラカンの独り言」では、さらに別の角度から2020年東京オリンピックについて語ります。)

 

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